Ver. 3.25 (Aug 2024-) orpheus2024a |
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読んでみるとOrpheus の原理とあまりにも近いので驚きました。時期的には、Orpheus よりドラえもんの方が30年以上前なのに、原理までそっくりの「ひみつ道具」を考えた藤子・F・不二雄先生は、すごい未来予測能力をお持ちですね。似ている点を並べてみると、
比較項目 | ドラえもん | Orpheus |
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ジャイアンはシンガーソングライターを目指していて、「作詞はともかく、曲の方がなかなか作れないのだ。」と言って、悩んでいる。そういう人は多いのではないか? | Orpheus も、作詞はできるが曲を作るのは大変、というユーザを想定して、歌詞さえあれば自動で作曲する技術を開発した。 | |
ドラえもんが取り出した「メロディーお玉」は、マイクからの音声で歌詞入力する。 | Orpheus はキーボードから入力するが、開発者(嵯峨山)は長らく音声認識の研究を行っていて、音声認識に関しては数百編の論文があり、これは自動作曲の論文数よりはるかに多いくらいで、「メロディーお玉」のように喋って入力することも技術的には可能だ。(むしろその方が本来の専門。) | |
ドラえもんが取り出した「メロディーお玉」は、入力した歌詞に従ってお玉(音符)が自動的に整列するのだが、 | Orpheus の作曲原理も、音符の並びをグニャグニャと変化させて、指定された歌詞の抑揚と和声(コード進行)とリズムに最も合うように整列させるのだ。(専門的には、隠れマルコフモデルの確率最大経路をViterbi探索する。)作曲はたいてい1秒以内で終わる。 | |
ドラえもんが「メロディーお玉」の作曲結果をジャイアンに見せたら、ジャイアンは「知ってるくせに! おれは楽譜を読めないんだっ!」と怒り出す。 | Orpheus も、もともとは自動作曲が目的で、楽譜を出力した。しかし、それではよくわからないという意見があって、音も(おまけで)合成するようにしたのだ。 | |
ドラえもんは、「タイムふろしき」を掛けて急いでお玉をカエルに育て、作曲結果を歌わせる。 | Orpheus も、十秒くらいかけて歌声や伴奏音を合成する。これでも人が楽譜を見て実際に歌うより速い。タイムふろしきの効果かな。 | |
ジャイアンは気に入って「これでどんな曲でも作れるのか?」と尋ねると、ドラえもんは「ダイヤルを合わせれば、楽しい曲、悲しい曲、勇ましい曲、何でもお好みしだい。」と答える。 | Orpheus では、ダイヤルでないが、マウスで作曲条件メニューでいくつかの項目を選択クリックすれば、お好み次第の曲が作れる。 | |
ジャイアンは「メロディーお玉」を使って100曲作り、リサイタルを催すが、... | Orpheus も人に歌ってもらう最終目的の作曲マシンとして作られた。合成音声はあくまで楽譜より分かりやすくするための仮の音源で、決して Orpheus の実力ではないのだ。 |