旅の宿その日はあいにくの空模様 だからと言うべきか 窓外には水墨山水のような 世界が広がっていた 【間奏】 思わずじっと見入ってしまう たまらず扉を開け表に出ると しとしとと細かい雨が浴衣を濡らす 川の流るる音に耳を傾ける しばらくの間 その場に立ち尽くしていた 画の中の人物にでも なった気分だった 【間奏】 思い出したように 一つ身震いをしてから 部屋に戻り 露天風呂に向かった
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