563698 / mico
月光きみにもこの太鼓の音が
聴こえるだろうか
きみにも
この手が見えるだろうか
月光の湯が
きみを捕らえて離さない
あまりにも美しすぎて
あまりにも残酷すぎて
きみにもこの太鼓の音が
聴こえるだろうか
きみにも
この手が見えるだろうか
午前0時に鳴り響く
この山だろうか
隣の山だろうか
目の前にいなくても
きみにもこの太鼓の音が
聴こえるだろうか
きみにも
この手が見えるだろうか
差し出された手があまりにも小さすぎて
差し出された手があまりにも大きすぎて
差し出された手があまりにも遠すぎて
差し出された手があまりにもまぶしすぎて
見えないことも
あるだろう
気づかないことも
あるだろう
きみがぼくと
同じことを言う
あの時のぼくと
あの時のぼくと
同情も共感もぼくにはわからない
現実が変わらなければ意味がない
誰かがそばに来たって
ぼくは気疲れしてしまうんだ
だからぼくはひとりを好んだ
誰かが言った
ぼくに きみはやさしいねと
誰かを心配させることにおびえている
同情も共感もぼくにはわからない
ぼくが見た現実ときみが見た現実は
一緒だとは限らない
それでもぼくはきみを待つ
きみにもこの太鼓の音が
聴こえるだろうか
きみにも
この手が見えるだろうか
午前0時に鳴り響く
この山だろうか
隣の山だろうか
目の前にいなくても
スパークリング片手に乾杯
月の光が降り注ぐ
この山の頂上で
ぼくはきみを待っている
スパークリング片手に乾杯
月の光が降り注ぐ
この山の頂上で
ぼくはきみを待っている
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