| 367836 / 夢芽 
 ここから。あなたが僕との未来を 
切り離して旅立つこと
 少しだけでもいいから
 泣き言でもききたかった
 
 あの日不意に鳴った携帯のメロディ
 あなたの好きなカノン
 耳に今も残る意外な科白は
 僕の胸だけを抉っていった
 
 砂時計の砂
 ただおちゆくだけの
 そんな生き方も
 あるのかなって滲む
 
 部屋に残されるあなたの
 影さえも愛おしいのに
 やりきれない日々に疼く
 街の水は魅惑的で
 
 独り見上げる夜空に
 少し慣れてはきたけれど
 射抜かれた痕を繕う
 人は未だ見つからない
 
 時は流れ街にあふれるメロディ
 2度目の夏はすぐ
 あなただけの羽ばたく姿
 僕は夢のなか永久に眠る
 
 笹の葉のゆれる
 音色に目醒めれば
 思い出されるよ
 2人奏でる カノン
 
 今日まで伝えられずに
 のみこんだままの言葉を
 沈めて終わりにできない
 いまさらでも届けよう
 
 ずっと決めていた
 ともに歩むのは
 あなたしかいない
 過去も今も未来も
 
 長すぎた夢に終わりを
 告げるメロディと証しを
 出逢った場所からはじめよう
 僕らの第二楽章
 
 ♪
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