![]() ![]() Ver. 3.25 (Aug 2024-) orpheus2024a |
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秋の日は 白き物音
むきだせる 舗石(ほせき)の上に 人の目の 落ち去りゆきし ああ すぎし 秋の日の夢 空にゆき 人群(ひとむれ)に分け いまここに たどりも着ける 老の眼の 毒ある訝(いぶか)り 黒き石 興(きょう)をおさめて ああ いかに すごしゆかんかな 乾きたる 砂金は頸(くび)を めぐりてぞ 悲しきつつましさ 涙腺(るいせん)をみてぞ 静かに あきらめに しりごむきょうを ああ天に 神はみてもある |
← 作曲公開したらここから登録それと同時に、曲公開されたことを中原中也の詩です。(ノート1924 下書き稿) ダダイズムで知られた詩人ですが、このような五七調文語体のソネット形式の詩もあるのです。推薦者は、先頭の「秋の日は白き物音」という表現に共感を覚えた学生時代の記憶があります。恐らく垂直気温分布が物理的な理由ではないかと思いますが、秋は物音の聴こえ方に独特な味わいがありますね。共感を持って作曲して頂ければ嬉しいです。 |