メリヰ・クリスマス
こだま
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私もかつてはソロプレイヤーだった
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クリスマスやバレンタインなどの
あらゆる行事を心から憎み
夜の繁華街を一人で歩くことを
異常に怖がったものだった
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デートスポットと呼ばれる場所は
その尽くに火を放とうとし
道行く場所にカップルあらば
その9割の前途を呪った
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しかし私にもついに春が来た
ちなみに相手は後輩だった
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喜びとは悲劇の始まりである
長年かけて蓄えて 蓄えすぎて腐りかかった
「彼女にすべき100の項目」は
蓄えすぎて本当に腐っていた
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嗚呼どうしよう
これもあれもどうしよう
右往左往する精神に 気づけば体も横揺れだ
だけどある時気づいたのだ
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「ありのままの私たれ」と
これなら己を作ることもない
彼女のために疲れることもない
ははあこれはどうした名案だ
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さっそく私は実行したのだ
ありのままたる私を出した
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嗚呼、今宵もカップルが歩いてゆく
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